じぶログ月報 平成28年皐月号

こんばんは、村治奏一です。
沖縄・奄美地方は梅雨入りして、
東京もここ最近は湿った天気が続いてますね。
夏へと着実に向かうこの頃の季節、
皆様はいかがお過ごしでしょうか。
今月はゴールデンウィーク中に、
東京で開かれたラ・フォルジュルネ2016に参加いたしました。
作曲家の藤倉大氏が“自然”をテーマに考える公演にて
《チャンス・モンスーン》と《エキノクス》を
演奏しました。
武満徹氏の《エキノクス》ではギターの2弦と6弦を半音ずつ下げ、
2弦の「b」が「b♭」に、
6弦の「e」が「e♭」になるとても変わった調弦を採用しています。
こうすると、左手を何も押さえずに6弦全てを鳴らすだけで、
“悪魔の音程”とも呼ばれる強力な不協音程が
二つも生じるのです。
武満氏の和音は元々非常に甘美だと思うのですが、
その上で更に変則調弦が使われる《エキノクス》という曲は
クラシックギターの深淵な美しさをえぐり出していて、
僕自身大変気に入っている作品です。
今後も様々な場所で演奏していけたらと思っています。
6月は東京渋谷区の松濤美術館にて、
同世代のギタリスト・大坪純平さんとデュオ公演を行います。
全編「ラテン」縛りのユニークなコンサート、
ぜひお見逃しなく!
また6月半ばにはいよいよ「ギタリストの饗宴」が
愛知県豊田市で行われます。
荘村清志、福田進一、鈴木大介、大萩康司という
日本クラシックギター界の先輩方と共に、
独奏から五重奏まで様々な形態でギターの響きをお楽しみいただきます。
同シリーズでも5人全員が揃うのは数年ぶり。
先輩方の中でもしっかり目立てるよう、
入念に準備いたします。
どうぞお楽しみに。
村治奏一
*この文章は「村治奏一ニュースレター」で配信している内容の一部です。
*ニュースレターにご登録いただくと毎月1回、村治奏一からのメッセージのほか、最新の
公演・イベント情報などをお届けいたします。
*配信をご希望の方はjiburogu+enrollment@gmail.comまで、お名前(ペンネーム可)と
配信先のメールアドレスをお送りください。